明治維新まで「祇園社」と称されていた八坂神社は、今も「祇園さん」と呼ばれ多くの人に親しまれている。四条通りの東端にある重要文化財の西楼門は京都観光のシンボル的な存在としても有名。鎌倉時代の絵図には、重要文化財の本殿とともにほぼ現在に近い姿が描かれているのだとか。毎年7月に行われる「祇園祭」では、1ヵ月間にわたって疫病退散を祈願する様々な神事・行事が行われ、特に華麗な山鉾巡行、勇壮な神輿渡御が有名である。祭神の素戔鳴尊(すさのをのみこと)は、日本で初めて31文字の和歌を詠んだことで知られており、和歌神としても崇められている。それにちなんで、毎年1月3日には十二単姿の女性たちによる「かるた始め式」が開催される。