約140年ぶりに復元整備された金沢城の新名所
金沢城西側の玉泉院丸に位置し、現在の尾山神社境内である金谷出丸へと続く出入口。2020年、明治時代に消失して以来約140年ぶりに復元整備された。全国の城郭建築でも珍しい黒い海鼠(なまこ)漆喰が特徴の鼠多門は、櫓門形式の城門であり創建年代は明らかではないものの、江戸時代前期には既に存在していたことが絵図などから判明している。また、鼠多門橋は、玉泉院丸と金谷出丸を隔てる水堀に架かる城内最大規模の木橋で、幾度かの架け替えを経て明治期まで存在していた。復元で使用した木材のうち、約7割が能登ヒバなど石川県産のもの。見どころが増えた金沢城周辺をのんびり散策してみよう。